蝉フィクション

宝くじ1億円当てた男、砂吹(偽名)。彼に誘われた見ず知らずの4人の共同生活 in London. リアルタイム小説&ガイドブックの折衷案。

Short Film 8「山で遭難して九死に一生。そのとき僕は7日間の断食だと考えていた」

 

 

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とりあえず、気力があるうちは状況を書き留めておく。 

 

 

1日目

同僚と山に遊びに来ていて、あろうことか、はぐれてしまった。

携帯も通じない。方向も分からない。

 

人は、水がなければ1週間も生きることができない。

 しかし、水さえあれば、1ヶ月は生きられるらしい。

 

運良く、水はたくさんある。

 

あと、少しの栄養ドリンクも。

 

 

 

 

会社の付き合いで飲み会が続き、腹が出始めていた。

 

ポジティブシンキング。これは遭難ではなく、7日間の断食ダイエットだと考えることにした。

 

同僚も、すぐにおれがいなくなったことに気が付くだろうから、じっとしていれば一週間も立たずに見つけてくれるだろう。

 

目標は−5kgだ。

 

 

 

 

2日目

寒さと雨風を凌げる古い納屋を見つけた。

 

普段人は、食べ物からも水分を摂取しているから、水はいつも以上にたくさん取らなくてはならない。

 

運がいい。水はあるのだ。

 

しかしながら、覚悟が決まれば、空腹とは結構耐えられるものだ。

 

 

 

 

同僚のユミちゃんが、断食に挑戦した話をしていたな。

 

何をしていても腹が減って、途中で断念したと。

 

ここには何もない。暇をつぶすための本やテレビ、空腹を紛らわす仕事があれば、どんなにいいだろう。

 

そういえば、ユミちゃんが言っていたな。断食中であっても、適度な運動は体にプラスなのだと。

 

 

 

 

3日目

運動とは、意外に空腹がまぎれるものだ。

 

ユミちゃん曰く、断食しているからと言って運動をしてはいけない、なんてことはまるでないらしい。

 

むしろ、炭水化物を取らないと筋力が落ちるので、運動した方がいいくらいなのだ。

 

腹が減ったと思ったら、筋トレをするようになった。

 

 

 

 

天気が良い時は、迷子にならない範囲でランニングもした。

 

遭難しているのに迷子も何もないだろうと思うだろうが、納屋を見失ってしまったら大変だ。

 

あと4日。4日で必ず見つけてくれる。

 

おれはそう信じている。

 

 

 

 

4日目

なんと幸運なことだろう。

 

山を歩いていると、大根とりんごを見つけた。

 

ありがたい。これほど食べ物に対して感謝をしたことはない。

 

思わず、一口あたり40回ほど咀嚼してしまう。

 

 

今日はその一食だけだったが、夜はぐっすり眠ることができた。

水はたくさん飲んでいる。

 

 

 

 

5日目

これは幻だろうか。

納豆、ナッツ、ケール、みそ汁がある。

 

断食は、何も食べない事自体も大変が、回復食と呼ばれる断食明けの期間が一番つらいと、ユミちゃんが言ってた。

 

 

 

 

今考えるに、「はい断食終わり! 回復食だべていいよ!」という認識だからいけないのだと思う。

 

おれみたいに、断食中だけど幸運なことに少し食べることできた、と考えればいいのではないだろうか。(遭難中だけど少し食べることができて幸せなのだ)

 

まだ断食は続いているが、少しズルして食べてる、みたいな。

 

もし生きて帰れたら、ユミちゃんにこの事を教えてあげよう。

そんなことを言うと、死亡フラグになるだろうか。

 

 

 

 

6日目

おかゆは食べない。

 

回復期間中でも食べてもいいとされているおかゆやご飯だが、実はGI値が高い。

 

GI値とは、血糖値が上がる速度のことだ。

 

 

 

 

おれは遭難などしていない。

 

おれは、ベジタリアンになったのだ。

 

肉も魚も卵も、一生食べないのだ。

 

期限の一週間を前に、突然気がおかしくなったわけでもない。

 

 

 

 

7日目

夜になるにつれ、不安はつのった。

 

もしかして、おれの断食は一週間では終わらないのではないかと。

 

その時、ヘリコプターのライトが見えた。

 

おれは、持っていたライトを持って大声を上げた。

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

しかしここで、終わった、耐え抜いた、助かったなどと思ってはいけないのです。

 

まだまだ遭難(断食)は続くのです。

  

これは、おれが断食ダイエットを成功させた時に妄想していたお話です。

 

 

 

 

遭難とちがって、自分で食べないと決めることができる。

 

雨風を凌げる家もあり、空腹を忘れさせる仕事や娯楽もある。

 

遭難した場合は、助かるかどうか分からず、どれだけ待てばいいのかと心もとありません。

 

しかし、断食にはちゃんとゴールがあります。

 

 

 

 

断食は平均で1kg/日、体重が減ります。

 

これは、痩せてるのではなく、食べてないから当たり前に起こる現象です。

 

今回のお話は7日断食の話のように見せかけて、

本当は3日断食+4日の回復食なのです。

 

それを「7日間の断食に挑戦する」という心構えが大事なのです。

 

 

 

 

何故なら、断食明けの食べ始め4日目、5日目が一番苦しいからです。

 

胃が食べる喜びを思い出し、空腹を一番感じるのもこの時です。

しかし、ここで食べたものはすべて吸収する、ということを忘れてはいけません。

 

断食明けの自分の体は、カラカラのスポンジです。

 

そこにミネラルウォーターを垂らすか、カラアゲ揚げ過ぎて酸化しきったコンビニのサラダ油を垂らすのか。良い栄養も悪い異物も、すべて吸収します。

 

 

 

 

そして断食は、2度目3度目になるにつれて体重が落ちにくくなります。

 

なので、1回目で体重が落ちた人は、回復食で絶対失敗してはいけません。

 

1度の断食でこれだけ落ちたのだから、またやればいいと過信するのは愚の骨頂です。

 

 

 

 

そして、回復食1食目で有名なすっきり大根は正直まずい。美味しくなです。

tukuru.life

 

ただ、これは食事とは考えません。あごの筋トレです。

 

1口、40〜50回噛む、を1時間かけて行う筋トレ。

今までやってきた腹筋や腕立てと同じです。

 

だが、習慣とは面白く、毎日やっていると、それが普通になります。

 

 

 

 

ゴール地点が決まっていない持久走に、人は耐えられない。

 

42kmと決まっているから、マラソンを頑張れるのです。

 

この7日間断食の心構えはおすすめです。

 

いつか本当に遭難した時にも、強く生きられるかと←

 

 

 

 

 

 

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